市政の焦点 ⑤新幹線は誰のため?

2026/07/01

市政の焦点

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新幹線は誰のため?

北海道新幹線の札幌延伸に暗雲が漂っています。総事業費は当初計画の約1.7兆円から、資材高騰や難工事により、最大3.5兆円に膨らむ見通しで、さらに膨れ上がることは確実です。当初の30年度末の開業を断念、地質不良や巨大岩塊の出現、労働時間規制による工程遅延などにより、国土交通省の有識者会議は2038年度末頃の開業を見込むと報告しています。

北海道新幹線は、新青森駅から札幌駅までを結ぶ計画で、既に新青森~新函館北斗間は16年に開業しています。未開発業区間の新函館北斗~札幌間は、途中に新八雲(仮称)、長万部、倶知安、新小樽(仮称)の4駅を設置予定で、建設主体は鉄道運輸機構、運行主体はJR北海道。

札幌駅では新幹線ホームを在来線ホームの東側に新設し、乗換こ線橋で接続。駅舎は「大地の架け橋」をデザインコンセプトとし、周辺再開発も進められています。再開発は官民一体で進行中で、交通広場や歩行者ネットワーク整備も計画されています。一見バラ色に見える北の大動脈。公正取引委員会は5月、軌道敷設工事の入札で談合の疑いがあるとして、北海道新幹線延伸に関わる建設会社9社と鉄道・運輸機構に立ち入り検査を実施しました。

一方、財務省は4月23日に開かれた財政制度等審議会で、工事の遅れや資材の高騰で事業費が最大1兆2000億円増える見通しとなり、費用対効果が「中止すべき水準」になっているとしました。

札幌市が巨額の税金をつぎ込んで、新幹線開業に血道を上げても、既に道民の熱も冷めています。いったん、立ち止まって見直し、税金は国民、市民の暮らしに振り向けるべきです。


「清田区新聞」2026年7月5日号より


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